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新聞:朝日新聞、ジャパンタイムス、琉球新報、沖縄タイムス、他

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夢へ!県外就職 可能性に挑む
2003年7月15日
 
沖縄タイムス社朝刊 1版 特集14面(火曜日) カラー
 

掲載記事 沖縄の大学生が県外への就職に活路を見いだそうとしている。長引く不況下で県内企業は採用を手控える傾向にあり、新規大卒者の就職は厳しい状況。一方、沖縄の学生が本土に出るには他県と比べ時間も費用もかかり、経済的な負担は大きい。2003年3月卒業の就職内定率は52.7%。全国の92.8%(沖縄労働局調査)に比較すると、かなり低調だ。県私大就職指導協議会(名桜大、沖縄大、沖国大、沖縄キリスト教短大、沖縄女子短大)は少しでも就職の場を確保しようと、東京で「就職の翼」を実施している。学生たちの就職活動の現状を見た。

 
<中略>
 
no
藤本ゆかりさん(39)
エグゼクティブ・コーチ
[メッセージ・先輩から]

ビジョン持ち個性生かして

  現在、就職活動をしている東京と沖縄の大学生らに「人生の目標を明確に」「自分の魅力を知る」というテーマでコーチングをしています。

  自分の個性や魅力を生かす職業に挑戦しようとする東京の学生に対し、沖縄は「安定した県内就職」を基準に就職を希望する学生が多いように感じます。もちろん、安定した県内就職を選択することを否定するつもりはありません。

 

ただ、自分の目標や魅力を探求しないまま職業を選んでは、充実した人生を得られないように思います。五年後、十年後の自分はどうなっていたいのかというビジョンを持ち、目標達成へのプランをしっかりと立ててください。
また「できるか、できないか」という不安が先に立ち、職業の選択枠を自ら狭めている人が多いようにも感じます。どのような基準で職業を選ぶかはその人の中に答えがありますし、不安と向き合いながら就職活動をした経験は、きっと人生の宝物になります。
しかし「できるか、できないか」は未来のことであり、だれにも分かりません。要は「やるか、やらないか」なのです。その「やるか、やらないか」を左右するものは何か。それは「やりたいか、やりたくないか」。自分の大切な仕事を選ぶ時、「未来への可能性」だけを基準に考えないでほしい。「やりたい」という情熱は、可能性の枠を大きく広げるほど強いものです。そしてその情熱の中に、その人の魅力が輝いています。
私は県外で生活をして約二十年。現在は仕事にも人間関係にも恵まれ充実した毎日を送っているが、沖縄を離れた当初はいくつもの壁にぶつかり、孤独と戦いました。
最初の壁は、コミュニケーションのあり方でした。自分をストレートに表現できる本土の人たちに比べ、沖縄の人はうまく自分の気持ちを発することができず、それを「沖縄の人はボキャブラリーが貧困で話し下手」と思い込んでいました。
ビジネスの場では弁がたつ人が「勝ち」をつかみ取り、集団の中では話し上手が注目を集めます。話し下手の人はどんどん隅に追いやられ存在感が薄らぎます。だから自分なりにコミュニケーションの技術を勉強し、生活や仕事を向上させる努力をしてきました。
でも、決して忘れてほしくないのは沖縄の人はボキャブラリーが貧困で話し下手ということではなく、「チムグルシー」の精神があるからなのです。相手の心情を配慮しているからこそ思ったことを直接的に言葉や態度に出せない。繊細なのです。それは沖縄の人の強さです。
しかし、それを話し下手と勘違いして孤独に陥り、自信を失って沖縄に戻る人が多いように感じます。沖縄の人の「強さ」を自覚してほしい。
人を操作することを目的とした「セールストーク」や「説得話法」というたぐいの手法がはびこる時代は終わり、今、企業は「人間力」を重視しています。専門の知識や技術は仕事をする上で必要となります。沖縄の人が持つ「チムグルシー」の心を大切にしてほしい。
東京で生活して沖縄の魅力が見えてきました。米国で生活した時は「From Japan」から「From Okinawa」と自己紹介が変わるほど、沖縄を誇りに思いました。
県外に出ることで自分を見つめ直せました。とりあえず、大きく動いてみて、たとえ失敗を重ねてもその失敗はきっと財産になります。沖縄に起業する気概を持って広い世界にチャレンジしてほしい。