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新聞:琉球新報〜南風連載〜

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トライ&エラー

2008年8月9日

いよいよ北京オリンピックが開幕した。今年もアスリートたちの生き方が世界を感動させてくれるだろう。ところで、勝利を目指す選手がメダル獲得のシーンをイメージしていることはよく知られている。しかし実際トップに立つ選手のイメージングはそれだけではない。彼らはダウンしたところから立ち上がるイメージをもしているのだ。それをすることであきらめない粘り強い姿勢を培っている。  

話は変わるが先日、沖縄県の切実な課題である就職率と定着率に直結するコーチングを2日間にわたって行った。1日目は小学校から大学までの進路指導教諭を対象に、主に未来をイメージする手法を紹介した。2日目は企業の経営者や人事担当者を対象として、若手社員育成のためのコーチングを紹介した。  

両者に共通して伝えたことは「トライ&エラー」。学生や若手社員は社会経験が少ない。同時に社会は甘くない。それを考えるとエラーを起こしても不思議ではない。しかし昨今、エラーを起こした者はすぐにあきらめてしまう傾向にある。そのうちエラーを起こす前に動こうとしなくなる。オリンピックを観戦して感動を覚えるのは勝利を手にするシーンだけではない。選手たちの、エラーを恐れず全力でトライをし続けるその生き方に感動している。社員育成も同じことが言えるのではないだろうか。とは言ってもエラーを起こした当事者は誰よりも傷つき絶望のふちに立たされ、立ち上がる気力を失いかける。だから傍(そば)に立つ指導者こそあきらめずに「エラーから何を学び次のトライにどのようにつなげるか」を粘り強くサポートすべきだと、日々自分自身に強く言い聞かせている。

選手と指導者のトライ&エラーに心から敬意を表します。がんばれニッポン!


(藤本ゆかり、(株)インテリジェンス・アンリミテッド代表取締役)